祖母の箪笥の引き出しを開けると、色褪せた手紙の束が几帳面に紐で結ばれて並んでいる。差出人は祖父であり、戦地から、出張先から、あるいは隣町の宿から、几帳面な万年筆の字で日々の些事を綴ったものだ。一通読むのに数分とかからないが、その一通が届くまでに祖母は幾日も待った。待つという時間そのものに意味が宿っていたことは、想像にかたくない。
拉开祖母衣柜的抽屉,里面整整齐齐地放着一捆已经褪色的旧信,用细绳一丝不苟地系着。 寄信人是祖父——有的是从战地寄来的,有的来自出差途中,还有的是从邻镇的小客栈寄出。 每一封都用钢笔工工整整地写满了日常琐事。 任意拿出一封读完不过几分钟,可祖母为了等这一封,却要等上好几天。 等待本身在那个年代承载着怎样的意义,是不难想象的。