返回 JLPT N2
JLPT N2日常生活

ワークライフバランス工作与生活的平衡

日本における働き方改革と仕事と生活の調和。日本的工作方式改革与工作和生活的协调。

日本は長らく長時間労働の国として知られてきましたが、近年、「働き方改革」という言葉が政府の方針として打ち出されて以来、社会全体の意識が少しずつ変わりつつあります。私が勤める都内のメーカーでも、ここ数年の変化はかなり大きく、十年前とは別の会社のようだと先輩たちはよく口にします。

日本长期以来都以长时间劳动著称,但自从「工作方式改革」作为政府方针被提出以来,整个社会的意识正在一点一点地发生变化。 在我任职的东京一家制造商,最近几年的变化也相当显著,前辈们常说现在简直像是和十年前完全不同的公司。

具体的にどう変わったかというと、まず残業時間に上限規制が設けられました。月四十五時間、年間三百六十時間という基準を超えると、人事部から本人と上司の両方に注意のメールが届く仕組みになっています。以前は終電まで会社にいることが当たり前だっただけに、最初は戸惑う社員も少なくありませんでした。「仕事が終わっていないのに、定時で帰っていいのだろうか」という声があちこちから聞こえてきたものです。

具体说说有哪些变化,首先是给加班时间设定了上限。 一旦超过每月四十五小时、每年三百六十小时的标准,人事部就会向本人和上司双方发送提醒邮件。 正因为以前在公司待到末班车是理所当然的事,刚开始时不少员工都感到无所适从。 「工作还没做完,真的可以准时下班吗? 」这样的声音从办公室各处传来。

私自身、入社一年目の頃は「先輩がまだ働いているのに、自分だけ帰るわけにはいかない」と思い込んでいました。しかし、上司から「定時で帰れる仕事を定時で終わらせるのも実力のうちだ」と言われて以来、考え方を改めるようになりました。実際、夜遅くまで残ったところで集中力は落ちる一方ですし、翌日の生産性も下がってしまうものです。

我自己刚入社那一年,曾固执地认为「前辈还在工作,自己怎么能先回去呢」。 然而,自从上司对我说「能在规定时间内完成的工作就在规定时间内完成,这也是一种实力」之后,我的想法慢慢改变了。 事实上,加班加到再晚,注意力也只会越来越差,第二天的工作效率同样会下降。

フレックスタイム制度が導入されたことも、私の生活を大きく変えました。コアタイムさえ守れば、出社時刻と退社時刻を自分で決められるため、朝の満員電車を避けたい日は十時に出社し、夕方早く帰ることもできます。子育て中の同僚にとっては、保育園の送り迎えと両立できる反面、自己管理が一層求められる制度でもあります。

弹性工时制度的引入也极大地改变了我的生活。 只要遵守核心工作时段,上下班时间都可以自己决定,所以在想避开早高峰拥挤电车的日子,我会十点到公司、傍晚早点下班。 对于正在育儿的同事来说,这一制度让他们能够兼顾接送孩子去托儿所,但另一方面,它对个人的自我管理也提出了更高的要求。

テレワークが本格的に普及したのも、コロナ禍を契機にしてのことでした。それまでは「対面でなければ仕事にならない」と考えていた経営層も、緊急事態宣言の下では在宅勤務を認めざるを得ず、結果として制度の整備が一気に進んだのです。通勤に往復二時間かかっていた私にとって、自宅で働ける日が週に二、三日あるだけでも、生活の質はまったく違います。空いた時間で朝ごはんを丁寧に作ったり、夜にジムへ通ったりと、以前なら考えられなかった習慣が身につきました。

远程办公真正普及开来,也是以新冠疫情为契机才发生的。 在那之前一直认为「不面对面工作就推进不下去」的管理层,在紧急事态宣言期间也不得不允许居家办公,结果相关制度反而一口气得到了完善。 对于通勤往返要花两个小时的我来说,每周哪怕只有两三天可以在家工作,生活质量都会完全不一样。 利用空出来的时间,我开始认真做早饭、晚上去健身房,这些习惯放在以前是怎么也想不到的。

もっとも、在宅勤務にはデメリットもないわけではありません。仕事とプライベートの境界が曖昧になり、気がつけば夜中までパソコンの前に座っているということもあります。会社から離れているからといって、必ずしも心まで休めるというものではないのです。

不过,居家办公并非没有缺点。 工作和私生活的界限变得模糊,有时回过神来,自己已经在电脑前坐到了半夜。 仅仅因为身体离开了公司,并不就意味着内心也能跟着放松下来。

有給休暇についても、二〇一九年から年五日の取得が義務化されました。それまでは「申し訳なくて休めない」という雰囲気が根強く、有給を半分も使わずに終わる人がほとんどでしたが、今では上司の方から「来月どこかで休んでください」と声をかけてくるようになっています。制度が整ったことで、ようやく堂々と休めるようになったと言えるでしょう。

带薪休假方面,从二〇一九年起,每年至少休五天被定为法定义务。 在那之前,「太不好意思了,根本休不了假」的氛围根深蒂固,绝大多数人一年下来连一半的假期都用不完。 而如今,反而是上司主动开口提醒:「下个月你找个时间休几天吧。 」可以说,正是因为制度完善了,员工才终于能够堂堂正正地休假。

育児休業の制度も大きく前進しました。最近では男性社員が育休を取ることも珍しくなくなり、私の隣の席の同僚も、第一子の誕生に伴って三か月の育休を取得しました。復帰後、彼は「子どもと過ごした時間は何にも代えがたい」と語っていて、その表情を見ていると、制度の意味が数字以上のものだと感じざるを得ません。

育儿假制度也有了重大进展。 最近,男性员工请育儿假已经不再稀奇,坐在我邻座的同事就在第一个孩子出生时申请了三个月的育儿假。 复职之后,他告诉我「和孩子一起度过的那段时间是任何东西都无法替代的」,看着他脸上的表情,我不得不感受到,这项制度的意义远远超出了数字本身。

とはいえ、課題はまだ山積みです。中小企業では人手不足のために、残業を減らしたくても減らせない現場が多く、サービス残業が水面下で続いているケースも報じられています。非正規雇用の人々や個人事業主が制度の網からこぼれ落ちている現状もあり、改革の恩恵が一部の正社員に偏っているとの指摘も根強く残っています。働き方改革は大企業に限らず、社会の隅々まで広がってこそ本当の意味があると言えるでしょう。

话虽如此,问题依然堆积如山。 中小企业由于人手不足,许多想减少加班的现场也减不下来,水面下的「服务加班」据报仍在继续。 也有不少声音指出,非正规员工和个体经营者被排除在制度的保护之外,改革的红利明显偏向了一部分正式员工。 工作方式改革不能仅局限于大企业,唯有扩展到社会的每一个角落,才真正具有意义。

理想的なワークライフバランスは、人によって、また人生のステージによっても異なります。家庭を大切にしたい時期もあれば、仕事に没頭したい時期もあるはずです。大切なのは、自分にとって何が一番重要かを定期的に問い直し、その時々で柔軟に働き方を選んでいくことではないでしょうか。

理想的工作与生活平衡因人而异,也会随着人生阶段而变化。 有时想以家庭为重,有时则想专心投入工作。 重要的或许是定期问一问自己究竟什么最重要,并在每个时期都灵活地选择适合自己的工作方式。

— 完 —