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JLPT N3物語

アラジンと魔法のランプ

貧しい少年が魔法のランプの力で運命を切り開くお話。

むかしむかし、ある遠い国に、アラジンという貧しい少年が住んでいました。父を早くに亡くし、母と二人で苦しい暮らしを続けていたのです。

ある日、見知らぬ男が訪ねてきて、「わたしはお前の伯父だ」と名乗りました。立派な服を着たその男は、アラジンを商売の旅へ連れて行くと言い、母は喜んで息子を送り出しました。

しかし、男の本当の目的は、砂漠の奥にある魔法の洞窟から、古いランプを手に入れることだったのです。男はアラジンに魔法の指輪を渡し、「洞窟の宝に触れずに、ランプだけを持って帰ってこい」と命じました。

アラジンが洞窟に入ると、金や宝石が山のように光っていました。約束を守ってランプだけを取り、戻ろうとしたとたん、男は怒り出し、入り口の岩を閉じてしまいました。指輪さえあればアラジンはもう必要ないと考えたわけです。

真っ暗な洞窟の中で、アラジンは思わず指輪をこすりました。すると巨大な魔神が現れ、「ご主人様、何でもお望みのままに」と低い声で言いました。アラジンはその魔神のおかげで、無事に家へ帰ることができました。

母が古いランプを磨いていると、今度はもっと大きな魔神が現れ、「このランプの持ち主に従います」と言いました。その日から、貧しかった親子の暮らしはすっかり変わったのです。

アラジンはやがて町でお姫様を見かけ、その美しさに心を奪われました。ランプの力で立派なお城を建て、王様の許しを得て、お姫様と結婚することになりました。

しかし、悪い魔法使いはアラジンがまだ生きていると知り、商人のふりをしてお城へやって来ました。「古いランプを新しいランプと取りかえます」と大声で呼ぶと、ランプの価値を知らないお姫様は、喜んでそれを差し出してしまいました。

魔法使いはランプを手に入れたとたん、魔神に命じて、お城ごとお姫様を遠い国へ運ばせました。帰って来たアラジンは、空っぽの場所を見て言葉を失いました。

アラジンは指輪の魔神に頼んで、お姫様のいる国まで一気に飛んで行きました。「悲しまずに、わたしを信じてください」とお姫様に小声で告げ、二人で計画を立てたのです。

その夜、お姫様は魔法使いに、毒を入れた酒をすすめました。何も知らない魔法使いはそれを飲み、たちまち倒れてしまいました。アラジンは急いでランプを取り戻し、魔神にお城を元の場所へ運ぶよう命じました。

こうしてアラジンとお姫様は無事に国へ戻り、後にアラジンは立派な王として国を治めました。二人は末永く幸せに暮らしたということです。