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JLPT N4日常生活

電車で忘れ物

電車にスマートフォンを忘れて駅員さんに助けてもらった朝の話です。

今朝、いつもの電車に乗って会社に向かっていました。次の駅で降りる準備をしようとしたとき、ポケットにあるはずのスマートフォンがないことに気がつきました。あわててかばんの中を何度も探しましたが、どこにも見つかりません。胸がドキドキして、頭の中が真っ白になってしまいました。

よく思い出してみたら、さっき座席に座っていたとき、電話に出ないように音を切ってから、シートの横に置いた気がします。立ち上がったときに、そのまま忘れて電車を降りてしまったのかもしれません。次の駅で電車を降りて、すぐに駅員さんのところに走りました。

「電車の中にスマートフォンを忘れてしまったんですが」と息を切らしながら言うと、駅員さんは落ち着いた声で「何時ごろの電車に乗りましたか」と聞いてくれました。「八時半ごろの上りの電車だったはずです。黒いスマートフォンで、青いケースがついています」と説明しました。駅員さんはメモを取りながら、ていねいに話を聞いてくれました。

「忘れ物センターに届いているかどうか、確認してみますね」と言って、駅員さんはすぐに電話をかけてくれました。電話を待っている間、私は不安でしかたありませんでした。値段はそれほど高くないスマートフォンですが、家族や友達の写真や、仕事の連絡先が全部入っているからです。

十分ほど待ったあと、駅員さんが笑顔で「同じものが届いていますよ。池袋の忘れ物センターまで取りに行ってください」と教えてくれました。心からほっとして、思わず「本当にありがとうございます」と何度もお礼を言いました。すぐに電車に乗って池袋に向かいました。

忘れ物センターでは、身分証を見せて簡単な書類を書くだけで、無事にスマートフォンを返してもらえました。ケースの色も傷もそのままで、本当に懐かしい気持ちになりました。日本の落とし物の文化はすばらしいといつも聞いていましたが、自分でそれを体験して、あらためて感心しました。これからは、電車を降りるときに必ず周りを確認するようにしようと思います。

— 完 —