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JLPT N2文化

もったいない

物を無駄にしない日本の精神と環境意識。

「もったいない」という日本語は、物を無駄にすることへの惜しみの気持ちを表す言葉です。単なる節約の精神というだけでなく、物に対する感謝と敬意が込められた深い概念です。

日本には昔から、物を大切にするものだという教えがありました。食べ物を残さず食べること、壊れた物は修理して使い続けること、着なくなった着物は別の形に仕立て直すこと。こうした習慣は、資源の乏しい島国だけあって、自然と根付いたものでしょう。

環境問題が世界的に注目される中、「もったいない」の精神は国内外を問わず共感を呼んでいます。ケニアの環境活動家ワンガリ・マータイ氏がこの言葉に感銘を受け、世界に広めたことは有名な話です。

現代の日本でも、もったいないの精神はさまざまな形で生きています。食品ロスを減らす取り組みばかりか、フリーマーケットやリサイクルショップの利用も広がっています。壊れた陶器を金で修復する「金継ぎ」の技術も、物を捨てないで済む知恵として再評価されています。

もっとも、大量生産・大量消費の時代にあって、もったいないの心を常に持ち続けるのは簡単ではないかもしれません。それでも、日常の小さな行動から意識を変えていくことが、持続可能な社会への第一歩になるのではないでしょうか。