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JLPT N3日常生活

リモートワークの生活

コロナをきっかけに在宅勤務になった会社員が、自宅の仕事環境や一日の流れ、得たものと失ったもの、そしてチームの工夫を振り返ります。

私が本格的にリモートワークを始めたのは、コロナの流行をきっかけに会社の方針が変わった三年前のことです。最初は一時的なものだと思っていましたが、気がつけばすっかり在宅勤務が中心の生活になっていました。今では週に一度だけ出社する形に落ち着いています。

仕事を始めた頃は、ダイニングテーブルにノートパソコンを置いて作業していました。しかしそれでは肩こりがひどくなるばかりでなく、集中力も続かないので、思い切って部屋の一角を「仕事用」に作り変えました。会社から在宅手当が出るようになったので、その費用によって少し楽な机と椅子、それに大きめのモニターを買いそろえました。通信費の補助もあり、自宅の環境はオフィスに負けないくらい整っています。

朝は七時半に起きて、軽く散歩をしてからコーヒーを入れます。九時に Slack で朝礼があり、その日の予定をチームに共有します。午前中は集中して資料作りや開発を進め、昼は妻と一緒にゆっくり食事をとります。この「家族と昼を食べる時間」は、出社していた頃には考えられなかった贅沢です。

リモートワークの良さは、通勤のストレスがないことだけではありません。満員電車に乗らなくていいからこそ、朝も夜も自分の時間が増え、料理や読書、ジョギングといった趣味にも手が回るようになりました。子どもの送り迎えも無理なくできるので、家族に対しても以前より優しくいられる気がします。

もちろん、いいことばかりというわけではありません。一日中家にいるせいで運動不足になりがちで、肩や腰の調子を崩すおそれがあります。雑談が減ったことで、新人のオンボーディングがうまくいかないという声もチームの中で何度も聞きました。画面越しの会議では、相手の表情や空気が読みにくく、ちょっとした誤解が生まれることもあります。

そこで私たちのチームでは、月に一度の出社日と、週に一度のオンラインランチ会を設けることにしました。久しぶりに同僚の顔を見るたびに、やはり直接会って話すのは大事だと感じます。新人については、最初の一か月だけ出社してもらい、先輩がそばで教える形に切り替えました。完全リモートが正解だとは限らないと、最近はつくづく思います。

それでは全員が毎日オフィスに戻るべきかというと、私はそうは思いません。働き方は人によって違いますし、家庭の事情を抱えている人にとって、出社を強制するわけにはいかないでしょう。一年ぶりに同期と飲みに行った時、彼も「もう前の生活には戻れない」と笑っていました。

リモートワークは万能ではありませんが、工夫さえすれば十分に成り立つ働き方だと思います。出社の日数のわりに得られるものは大きく、私の生活は確実に豊かになりました。これからも会社と相談しながら、自分にとって無理のないバランスを探していくつもりです。

— 完 —