JLPT N3 · 文化 に戻る
JLPT N3文化

日本の働き方

日本の職場文化、敬語、残業、飲み会、そしてリモートワークなどの最近の変化についてです。

日本の働き方は、他の国に比べて独特だと言われています。長時間労働や厳しい上下関係、独自のビジネスマナーなど、外国人にとって驚くことが少なくありません。

日本の会社では、朝礼から一日が始まることが多いです。社員全員でその日の予定を共有したり、会社の方針を確認したりするのが習慣になっています。一日のスタートに「気を引き締める」という意味も込められているのかもしれません。

上司や取引先に対して敬語を使うのは当然のことで、間違った敬語を使うと評価が下がってしまうこともあります。名刺の渡し方ひとつにも、両手で相手から名前が見える向きに差し出すというルールがあります。こうした細かいマナーを守ることが、信頼関係を築く第一歩だとされているのです。

残業については、「働き方改革」が進んでいるとはいっても、まだ多い会社も少なくありません。「仕事が終わっても、上司より先に帰るわけにはいかない」と感じる人もいるそうです。最近では「過労死」という言葉が世界に広まってしまうほど、深刻な社会問題にもなっています。

仕事の後には、「飲み会」と呼ばれる食事会がよく開かれます。お酒を飲みながら、職場では言いにくい話をすることで、上司や同僚との関係を深めるのが目的です。「飲みニケーション」という言葉があるくらい、日本のビジネス文化において欠かせないものとされてきました。

ただし、最近の若い人の中には、飲み会に参加したがらない人も増えています。「仕事の付き合いはお金をもらうべきだ」と考える人もいて、世代によって意識の違いが目立つようになってきました。プライベートを大切にする価値観が広がりつつあるとも言えるでしょう。

一方で、日本の働き方も少しずつ変わってきています。リモートワークやフレックスタイムを導入する会社が増えたおかげで、自分の生活に合った働き方を選べるようになってきました。コロナ禍をきっかけに、オンライン会議が一気に定着したのも、大きな変化の一つです。

最近では、副業を認める会社も増えてきています。一つの会社で定年まで働くという「終身雇用」の考え方も、徐々に変わりつつあります。転職に対する見方もずいぶん前向きになり、若い社員の中にはキャリアアップを目指して積極的に動く人もいます。

日本で働いたことがある外国人によると、大変なこともある一方で、学べることも多いとのことです。日本のビジネス文化は今、新しい時代に合わせて、少しずつ形を変えていると言えるかもしれません。

— 完 —