1ヒト以外の霊長類の総称。日本では特にニホンザル(Macaca fuscata)を指すことが多い。動物学や報道などの文脈ではカタカナで「サル」と書かれることも多い。
動物園で猿が木の枝を渡るのを子どもが夢中で見ていた。
長野の温泉に入る猿の写真は、海外でも有名だ。
山道で猿の群れに出くわしたので、急いで車に戻った。
ニホンザルは寒さに強く、雪が積もる地域でも平気で暮らしている。
畑の野菜が猿に荒らされてしまい、農家は頭を抱えている。
2ずる賢く立ち回る人を見下して言う俗語。「猿知恵」のように、浅はかな小ざかしさを連想させる表現。
あいつは上司の前でだけいい顔をする猿だ。
そんな猿のような浅知恵では、すぐに見透かされるよ。
3相手を「ばか」「田舎者」と見下して呼ぶ強い侮蔑表現。差別的なニュアンスを含むため、現代では使用を避けるのが普通。
そんなことも分からないのか、この猿が。
都会人が地方出身者を猿呼ばわりするのは時代錯誤だ。
4戸や障子、雨戸などを内側から固定するために横にスライドさせる木製のかんぬき。伝統的な日本家屋の建具に見られる古い金物用語。
雨戸を閉めたら、忘れずに猿をかけておいてください。
古い民家の戸には今でも木製の猿が残っていることがある。
5囲炉裏の自在鉤に取り付けて、吊るした鍋の高さを調節する留め具。火加減を調節するために上下に動かす、伝統的な台所道具の一部。
囲炉裏の自在鉤に付いた猿を動かして、鍋の高さを調節した。
6(古語)江戸時代の湯屋にいた遊女(湯女)を指した古い俗称。現代日本語ではまったく使われず、歴史資料の中で見られる程度。
江戸の風俗を扱った随筆には、湯女を「猿」と呼んだ記述が見られる。