メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
梅勒斯激怒了。 他心想,一定要除掉那个邪恶残暴的王。 梅勒斯不懂政治。 梅勒斯是村里的牧人。 他吹着笛子,与羊群为伴生活。 但他对邪恶却比常人敏感一倍。
妹の結婚衣装を買うため、シラクスの市にやって来たメロスは、町全体の様子がひどく暗く、静まり返っていることに気づいた。老爺から事情を聞くと、ディオニス王が人間不信に陥り、次々と罪のない人々、さらには自らの親族までも処刑しているという。この暴挙を許すべからずと憤慨したメロスは、そのまま王の城に忍び込んだが、巡邏の警吏に捕らえられてしまった。
为了买妹妹的结婚礼服,来到锡拉库扎市的梅勒斯发现整座城市的景象异常阴暗沉静。 从老人那里打听到,狄奥尼斯王陷入了对人类的不信任,接连处死无辜的人,甚至包括自己的亲属。 梅勒斯对此暴行愤慨不已,直接潜入了王的城堡,却被巡逻的警吏抓住了。
王の前に引き出されたメロスは、王の疑い深い性格を真っ向から非難した。王は冷笑し、メロスを処刑すると宣言した。しかしメロスは、処刑される前に妹の結婚式だけは挙げさせてほしいと懇願した。三日後の日暮れまでに必ず戻ってくると約束し、その身代わりとして、無二の親友であるセリヌンティウスを人質として差し出したのである。
被带到王面前的梅勒斯当面指责了王多疑的性格。 王冷笑着宣布要处死梅勒斯。 然而,梅勒斯恳求在处死前让他先为妹妹举办婚礼。 他承诺三天后的日落前一定会回来,并让他的至交好友塞尔努提乌斯作为人质替代自己受押。
王は、メロスが戻ってくるはずがないと高を括り、セリヌンティウスを殺してメロスの偽善を暴くつもりで、この条件を承諾した。メロスは村へ走り、徹夜で準備を整え、無事に妹の結婚式を済ませた。そして翌日、約束の時間を守るために雨の中を再びシラクスへと向かって走り出した。
王断定梅勒斯不可能回来,打算杀掉塞尔努提乌斯以揭穿梅勒斯的伪善,于是答应了这个条件。 梅勒斯跑回村子,整夜准备,顺利完成了妹妹的婚礼。 第二天,为了守约,他顶着雨再次奔向锡拉库扎。
道中、濁流に橋を流されたり、山賊に襲われたりと、幾多の困難がメロスの行く手を阻んだ。体力も気力も尽き果て、一度は約束を破って逃げ出そうという誘惑にかられた。しかし、自分を信じて待つ友の命と、人間の信実を守るために、メロスは力を振り絞って走り続けた。疲労の極みに達しながらも、ただひたすらに前へ進んだのである。
途中,湍流冲走了桥梁,山贼发起了袭击,无数困难阻挡了梅勒斯的去路。 体力与气力都已耗尽,他一度产生了违约逃跑的诱惑。 但是,为了信任自己而等待的朋友的性命,为了守护人类的信义,梅勒斯竭尽全力继续奔跑。 即便疲惫到了极点,仍一心向前。
ついに日暮れ近く、メロスは刑場に到着した。処刑の直前でセリヌンティウスを救い出したメロスは、自らの心の迷いを友に告白し、友もまた一度だけメロスを疑ったと打ち明けた。二人の熱い抱擁と真の友情を目の当たりにした群衆は涙し、狂王ディオニスすらもその真実に心を打たれたのである。
终于在日落临近时,梅勒斯抵达了刑场。 在处刑前一刻救下塞尔努提乌斯的梅勒斯,向朋友坦白了自己内心的动摇,朋友也吐露曾怀疑过梅勒斯一次。 亲眼目睹两人热情的拥抱与真挚的友情,群众流下了眼泪,甚至狂王狄奥尼斯也被真相所打动。