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JLPT N4物語

ブレーメンの音楽隊

四匹の動物たちが音楽隊を目指すお話。

昔々、ある村に、長い間ご主人のために重い荷物を運び続けてきた、年老いたロバがいました。ところが、年を取って力がなくなってくると、ご主人は「もう役に立たないから、捨ててしまおう」と話しているようでした。

それを聞いたロバは「殺される前に、自分から逃げ出すしかない」と思い、家を抜け出しました。「ブレーメンという町へ行って、音楽隊に入るつもりだ」と、ロバは小さく一声鳴きながら、道を歩き始めました。

しばらく歩いていると、道端で疲れた様子の犬に出会いました。「私はもう年で、狩りができなくなったので、ご主人が殺そうとしています」と犬は言いました。ロバは「それなら一緒にブレーメンへ行こう。お前の声は犬の音楽にぴったりだ」と誘いました。

少し進むと、今度は道に座り込んでいる老いた猫に会いました。「鼠が捕れなくなったから、おばあさんに川へ捨てられそうなんです」と猫が泣くので、彼も仲間に加えました。

さらに進むと、明日スープにされそうな鶏も加わりました。

四匹はにぎやかに鳴きながら、ブレーメンを目指して歩き続けました。しかし、町まではまだ遠く、夜になってもなかなか着きません。森の中で泊まる場所を探していると、高い木の上から眺めていた鶏が「あそこに明かりが見える」と教えてくれました。

光のする方へ近づいてみると、それは森の奥にある一軒の家でした。窓からそっと中を覗くと、なんと泥棒たちが盗んだお金とごちそうを並べて、楽しそうに食事をしているところでした。

「私たちもあのごちそうが食べたい」と動物たちは思いました。みんなで相談して、ロバの背中に犬が乗り、犬の背中に猫が乗り、猫の頭の上に鶏が乗りました。そしてみんなで、声を合わせて窓に向かって思い切り叫びました。「ヒーホー!ワンワン!ニャー!コケコッコー!」

突然の大きな音と、窓に映った変な影に、泥棒たちは「化け物が出た」と叫んで、ごちそうも何もそのままに、慌てて森の中へ逃げていってしまいました。

動物たちは家の中に入り、お腹いっぱいごちそうを食べました。それから、ロバは庭の藁の上、犬はドアの後ろ、猫はかまどの暖かい灰の中、鶏は屋根の上で寝ることにしました。

やがて泥棒たちの中で一番勇気のある一人が、こっそり様子を見に戻ってきました。台所に入ると、暗闇でかまどの中の猫の目が光って、彼はそれをろうそくの火だと思い、近づきました。猫は驚いて泥棒の顔をひっかきました。

逃げようとした泥棒を、ドアの後ろで犬が噛み、庭ではロバが後ろ足で蹴り、屋根の上では鶏が「コケコッコー」と大きく鳴きました。やっと仲間のところへ戻ってきた泥棒は、震えながら言いました。「あの家には恐ろしい魔女がいる。爪で顔を切り裂き、ナイフで足を刺し、棒で背中を殴って、屋根の上から『泥棒を捕まえろ』と叫ぶ怪物までいるんだ」。

それを聞いた仲間たちも、二度とその家には近づきませんでした。動物たちは結局ブレーメンへは行かず、その家でずっと仲良く暮らしたそうです。

— 完 —