JLPT N1 に戻る
JLPT N1会話

法律相談

不当な扱いを受けた依頼者が弁護士に助言を求める。

静まり返った法律事務所の応接室で、弁護士の神崎は依頼者の話にじっと耳を傾けていました。「つまり、長年勤め上げた会社から、ある日突然、事実上の退職強要を受けたというわけですね。」

依頼者の中野は、疲れ切った表情で頷きました。「はい。表向きは一時的な出向という名目ですが、それは単なる体のいい口実に過ぎません。業績不振にかこつけて、中高年社員を不当に排除しようとしているのは明らかです。」

「たとえ経営難に陥っていたとはいえども、労働者の権利を蔑ろにするような横暴は決して許されるべきではありません。」神崎は力強い口調で言いました。「証拠たる録音データやメールの履歴を確認する限り、法廷で十分に争える余地があります。」

中野は不安げに視線を落としました。「しかし、大企業を相手に裁判を起こすとなれば、莫大な時間と費用がかかるのではないでしょうか。家族の生活を守らんがために、泣き寝入りするしかないのかと途方に暮れています。」

神崎は中野の目を真っ直ぐに見つめ返しました。「ご不安はもっともです。ですが、ここで妥協してしまえば、彼らの不当なやり方を容認したも同然です。法という名の武器をもって、あなたの奪われた尊厳を取り戻すサポートを全力でさせていただきます。」