1他人が話し手や話し手の身内(ウチ)に物・行為・好意を与える。話し手側が受け手であることが組み込まれているのが特徴で、「あげる」(自分→相手)とは方向が逆。漢字「呉れる」はほぼ使われず、ふつう仮名で書く。
友達が誕生日に本をくれた。
上司が出張のお土産をくれた。
妹は私にチョコレートをくれた。
これ、本当にくれるの?ありがとう!
2ふつう「くれてやる」の形で、相手を見下したり突き放したりするニュアンスを込めて『やる・あげる』ことを表す、ややぞんざいで荒っぽい言い方。実際の会話では喧嘩腰の場面や啖呵を切る場面で使われる。
そんなに欲しいなら、くれてやるよ。
こんな金、お前にくれてやる。
3動詞のて形に付いて「〜てくれる」の形で、相手が話し手(またはその身内)のために行為をしてくれる、という恩恵の方向性を表す補助動詞。日本語の授受表現の中核で、感謝・依頼(〜てくれる?/〜てくれませんか)など幅広い場面で使う。「〜てもらう」が「受け手が主語」なのに対し、「〜てくれる」は「与え手が主語」。
手伝ってくれてありがとう。
友達が駅まで車で送ってくれた。
雨が降ってきたので、彼が傘を貸してくれた。
ちょっと待っててくれる?
母はいつも私の話を聞いてくれる。
4「〜てくれる」を皮肉として使い、相手の行為が話し手にとって迷惑・困った結果をもたらしたことを非難気味に述べる用法。多くは過去形+「な」「ね」の終助詞を伴って「〜してくれたな」「〜してくれたね」のように使う。直訳すれば「親切に〜してくれたものだ」だが、実際は逆の意味。
余計なことを言ってくれたな。
せっかくの計画を台無しにしてくれたね。
彼は土壇場でドタキャンしてくれた。