1ある場所から別の場所へ移動する。話し手のいる地点から離れる方向への移動を表すのが基本で、対義語の「来る」と対をなす。最も基本的・日常的な用法。
明日は友達と映画を見に行きます。
夏休みに沖縄へ行きたい。
もう寝る時間だから、お風呂に行ってきなさい。
この電車は新宿には行きません。
2道や経路に沿って進む。単に目的地への移動を述べる前項と違い、進む経路そのものに焦点を当てる用法。やや描写的・文語的な響きを持ち、「ゆく」と読まれることも多い。
細い山道を一人で行くのは少し怖かった。
川に沿ってゆけば、やがて湖に出る。
3物事が順調・不調などある方向に進行する。「うまくいく」「順調にいく」のように、進捗や成り行きを表す表現で頻繁に使われる。話し言葉では仮名で書くことが多い。
面接はうまくいったと思う。
新しい仕事はうまくいっていますか。
話し合いがうまくいかなくて、みんな疲れている。
4ある方針・案を選んで進める。「〜で行く」の形で、方法や方向性を決めるときに使う、会話でとてもよく聞かれる用法。
今日の昼ごはんはラーメンで行こう。
プレゼンはこの案で行きます。
今回はシンプルなデザインで行きたい。
5時間や季節などが過ぎ去る。「ゆく」と読むことが多く、やや文語的・抒情的な表現。「ゆく年くる年」「過ぎゆく」など固定的な言い方で残っている。
ゆく年くる年、今年もいろいろなことがあった。
時はゆき、あの頃の子どもたちはもう大人になった。
6液体や気体などがある方向へ流れる・及ぶ。血液や電流などが体や物の中を進むイメージで使う、やや比喩的な用法。
緊張すると顔に血が行く感じがする。
7亡くなる、息を引き取る。「逝く」と書くのが普通で、「死ぬ」より婉曲的で敬意を含んだ言い方。改まった場面や訃報でよく使われる。
祖父は昨年の春、静かに逝きました。
彼女は若くしてこの世を逝った。
8段階・程度・年齢などがある点に達する。「〜まで行く」「そこまで行く」の形で、ある水準や範囲に到達することを表す。
話がそこまで行くとは思わなかった。
値段が一万円まで行くと、ちょっと買いにくい。
9情報や連絡、指示などが相手のもとに届く。「連絡が行く」「お知らせが行く」のように、何かが伝わる・到達することを表す。
後ほど担当者から連絡が行きます。
お知らせはもう全員のところに行きましたか。
10動詞のて形に付いて、動作や状態が現在から先へ向かって続く・進行することを表す補助動詞。〜てくる(こちらに近づく・現在に至る)と対をなし、〜ていくは話し手から離れる方向や、時間的に未来へ進む変化を表す。仮名で書かれるのが普通で、口語では「い」が脱落して〜てくとなることもある(例:「やってく」「帰ってく」)。
これからも日本語の勉強を続けていきたい。
世の中は少しずつ変わっていく。
桜の花が風に散っていった。
もう遅いから先に帰ってくね。
11性的な俗語で、オーガズムに達することを表す。片仮名で「イク/イッた」と書かれることが多く、露骨な表現なので使う場面を選ぶ。
彼女はもうイッたらしい。
12薬物や強い刺激によって意識が普段と違う状態になることを表す俗語。「ハイになる」に近いニュアンスで、片仮名で「イク/イッてる」と書かれることが多い。
あいつ完全にイッてる目をしている。