返回 JLPT N1
JLPT N1故事

ナイチンゲール夜鶯

アンデルセンが描く、真の美しさと皇帝の物語。安徒生筆下關於真實之美和皇帝的故事。

昔々、中国の広大な帝国の宮殿に、美しい声で鳴く一羽のナイチンゲールが住んでいた。その声はあまりに魅惑的であったため、皇帝はその鳥を金のかごに入れ、宮殿の宝として寵愛した。皇帝は毎日そのさえずりに耳を傾け、その美しさに深く心を打たれ、この鳥なくしては生きられないとすら思うほどであった。

很久以前,在中國遼闊帝國的宮廷裡,住著一隻歌聲優美的夜鶯。 由於那歌聲太迷人了,皇帝便把那隻鳥關進金籠子,將其作為宮廷之寶寵愛。 皇帝每天傾聽那鳥兒的鳴囀,深深為其優美的歌聲所打動,甚至覺得如果沒有這隻鳥就無法活下去。

ある日、遠くの国から見事な機械仕掛けの小鳥が献上された。それは本物そっくりの声で歌うばかりでなく、全身に宝石が散りばめられており、見た目にもこの上なく豪奢なものであった。皇帝や家臣たちはこの機械の鳥の華やかさに夢中になり、本物のナイチンゲールの存在などすっかり忘れてしまった。本物のナイチンゲールは、誰にも引き止められることなく、静かに森へと帰っていった。

有一天,遠方的國家進獻了一隻精巧的機械小鳥。 它不僅能唱出像真鳥一樣的歌聲,而且全身鑲嵌著寶石,外表極其奢華。 皇帝和家臣們沉迷於這隻機械鳥的華麗,完全忘記了真正的夜鶯的存在。 真正的夜鶯沒有受到任何阻攔,靜靜地飛回了森林。

それからというもの、皇帝は来る日も来る日も機械の鳥ばかりを鳴かせていた。しかしある時、機械の鳥は突然「ギギッ」という異音を立てて動かなくなってしまった。内部のぜんまいが壊れてしまったのである。名工を集めても修理することは叶わず、宮殿は深い沈黙に包まれた。そしてその頃を境に、皇帝は重い病に伏せるようになってしまった。

從那以後,皇帝日復一日地只讓機械鳥鳴唱。 然而有一次,機械鳥突然發出「嘎吱」的異響,不再動彈。 內部的發條壞掉了。 即使召集名匠也無法修復,宮廷陷入了深沉的寂靜。 而以此為轉折點,皇帝病倒並臥床不起。

皇帝の死の床に、死神が静かに近づいてきた。かつて犯した罪や過ちが皇帝の枕元を取り囲み、重苦しい空気が部屋を支配した。皇帝が「音楽を、音楽を鳴らしてくれ」と叫んでも、壊れた機械の鳥は沈黙したままである。絶望の淵に立たされた皇帝の耳に聞こえてきたのは、あの懐かしい、森へ帰ったはずのナイチンゲールの美しい歌声であった。

在皇帝的彌留之際,死神靜勢逼近了。 曾經犯下的罪孽和過錯圍繞在皇帝的枕邊,沉重的空氣籠罩了房間。 即便皇帝大喊「音樂,快放音樂」,壞掉的機械鳥依然沉默不語。 就在皇帝處於絕望深淵時,耳邊傳來了那令人懷念的、本該回到森林的夜鶯優美的歌聲。

ナイチンゲールの歌声は、窓のすぐ外の枝から響いていた。その清らかな声を聞いているうちに、死神は次第に退き、皇帝は深い眠りにつくことができたのである。翌朝、すっかり元気を取り戻した皇帝に対し、ナイチンゲールは「機械に心はないが、私の歌には命がある」と告げた。皇帝は自らの愚かさを深く恥じ入り、自然の美しさこそが真の宝であると悟ったのである。

夜鶯的歌聲正從窗外近處的枝頭上響起。 在傾聽那清澈歌聲的過程中,死神漸漸退去,皇帝也終於能夠沉沉睡去。 第二天,面對完全恢復精神的皇帝,夜鶯說道:「機械沒有心,但我的歌聲中有生命。 」皇帝深深地為自己的愚蠢感到羞愧,領悟到自然之美才是真正的寶物。