1物の最も先にある部分。とがった先端や細くなった端、ノズルの口など、棒状・突起状の物の「いちばん前の部分」を指す。読みは「さき」(くん読み)。
ペンの先が折れて、書けなくなってしまった。
ナイフの先で封筒を開けた。
傘の先が床にぶつかって音がした。
ホースの先からほんの少しだけ水が出ている。
2列や順番のいちばん前の位置・先頭。「列の先」「行列の先」のように、人や物の並びの最前の場所を指す。
列の先にもう知り合いが並んでいた。
行列の先には何があるんだろう。
パレードの先を歩いているのが市長だ。
3他より前に・他より早く。副詞的に「先に〜する」の形で、自分や誰かが他の人より前に行動することを表す。「お先に失礼します」のような決まり文句にも使う。
お先にどうぞ。
じゃあ、先に行って待ってるね。
冷めるから、先に食べてください。
お先に失礼します。
4進んでいく方向のさらに向こう・もっと前方。「この道の先」「トンネルを抜けた先」のように、空間的に「その向こう側/さらに進んだ場所」を指す。
この道の先に古いお寺がある。
トンネルを抜けた先に湖が広がっていた。
もう少し先に進めば、見晴らしのいい場所に出る。
5現在から先の時間、これから・将来。「これから先」「五年先」「先のこと」のように、時間軸の前方を指す。
これから先のことは、誰にも分からない。
十年先を見据えて計画を立てる。
先のことばかり心配しても仕方ない。
6ついさっき、または最近の少し前。「先のメール」「先ほど」「先のお客様」のように、近い過去を指す。なお「先週・先月・先日」など漢語の複合語では同じ漢字を「せん」と読むので、別エントリの「先(せん)」を参照。
先のメールでお伝えしたとおりです。
先ほどはお電話に出られず、失礼しました。
先のお客様は、忘れ物をされていきました。
7行き着く場所・送る場所・行為が向かう相手などを指す語。名詞の後ろに付いて「〜先」の形で「行き先」「送り先」「就職先」「引っ越し先」「取引先」「嫁ぎ先」のように、極めて多くの複合語をつくる接尾辞としても使われる。
タクシーの運転手に行き先を伝えた。
送り先の住所をもう一度確認してください。
引っ越し先がまだ決まっていない。
彼は希望していた就職先から内定をもらった。
8話・物語・出来事の続き、その後の展開。「先が気になる」「話の先」のように、後に続く部分を指す。
小説の先が気になって、夜も眠れない。
話の先を聞かせてください。
ドラマの先がどうなるのか早く知りたい。
9やりとりの相手側・取引相手などを指す用法。商談やビジネスの場面で、自分の側に対して「相手」を指して使うことがある。同じ意味でより一般的な語に「先方(せんぽう)」がある。
先のご都合に合わせて日程を調整します。
この件は先と相談してから決めたい。