JLPT N3 に戻る
JLPT N3日常生活

電車の遅延

強風で電車が止まった朝、振替輸送や遅延証明書を使いながら何とか出社した体験と、その日学んだことについてです。

いつもどおり、朝七時半に家を出ました。空はよく晴れていて、今日はきっと気持ちのいい一日になるに違いないと思っていました。改札を通り、ホームに上がるところまでは、まったく普段と同じ朝でした。

ところが、ホームに着いた瞬間、駅員のアナウンスが響きました。「ただいま、強風の影響によって、当線は運転を見合わせております。再開の見込みは立っておりません」とのことです。周りの人たちは一斉にスマホを取り出し、私もつい同じ動きをしていました。

ホームの人は増える一方で、十分もしないうちに階段の途中まで列ができていました。日本の電車は時間に正確だとよく言われますが、自然の力にはかなわないわけです。何があっても定時に動くわけではないということを、改めて思い知らされました。

会社の朝会は九時からで、遅刻するわけにはいきません。とはいえ、ここで待っていてもいつ動くか分からないので、振替輸送の案内を確認することにしました。掲示によると、隣を走る私鉄に乗り換えれば、少し遠回りでも会社の最寄り駅まで行けるとのことでした。

まず駅前のタクシー乗り場を覗いてみましたが、すでに長い行列ができていて、これでは何十分待つか分かりません。タクシーはあきらめて、十分ほど歩いて隣の路線の駅へ向かうことにしました。途中、シェアサイクルのポートも見ましたが、こちらも一台も残っていませんでした。

歩いている最中に、上司にチャットで連絡を入れました。「強風による運転見合わせのため、振替で向かっています。三十分ほど遅れる見込みです」と打つと、すぐに「了解、気をつけて」と返事がありました。事情を早めに伝えておいたおかげで、心の負担はだいぶ軽くなりました。

隣の路線のホームもさすがに人だらけでしたが、電車自体は動いていたので、何とか乗ることができました。車内は満員で、身動きが取れないほどでしたが、それでも動いているだけありがたく感じました。会社の最寄り駅に着いたのは、いつもより四十分も遅い時間でした。

改札を出るとき、念のため遅延証明書を受け取っておきました。日本では、これを会社に提出すれば、本人のせいではないことを証明できるからです。普段は便利だと思ったことがなかったのですが、こういう日にこそ、その存在のありがたさが分かりました。

今回の出来事をきっかけに、私はいくつか反省しました。時間に余裕を持って家を出るのはもちろん、別ルートをあらかじめ調べておくべきだし、モバイルバッテリーも常に持ち歩くべきです。日本の電車は信頼できますが、信頼できるからこそ、止まったときの混乱は大きいのだと感じた朝でした。

— 完 —