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JLPT N4物語

ジャックと豆の木

空の上にある巨人の国へ行くお話。

昔々、ある村に、ジャックという男の子がお母さんと二人で暮らしていました。家はとても貧しく、家にあるものといえば、年老いた一頭の牛だけでした。

ある朝、お母さんが「もう食べるものがないから、市場へ行ってこの牛を売ってきなさい」と言いました。ジャックは「分かりました。いい値段で売ってきます」と言って、牛を引いて出かけました。

途中で、ジャックは不思議なおじいさんに出会いました。おじいさんはポケットから五粒の小さな豆を取り出して、「これは魔法の豆だ。これと牛を交換しないか?」と言いました。ジャックは半信半疑でしたが、豆がキラキラと光るのを見て、面白そうだと思い、牛と豆を交換してしまいました。

家に帰って豆を見せると、お母さんは「こんなもののために、大切な牛を売ったのか」とひどく怒って、豆を窓の外へ投げ捨て、ジャックを夕飯抜きで寝かせました。

次の朝、ジャックが目を覚まして窓の外を見ると、信じられないものがありました。捨てたはずの豆が、夜の間に空まで届くほどの大きな木になっていたのです。「上に何があるか、登ってみよう」と思ったジャックは、葉から葉へとどんどん登っていきました。何時間か登り続けると、雲の上に広い土地が広がっていて、その向こうに立派なお城が見えました。

お城のドアを叩くと、優しそうな大きなおばさんが出てきました。「ここは恐ろしい巨人の家だよ。早くお帰り」と言われましたが、お腹が空いていたジャックは「少しだけパンをください」と頼みました。おばさんは可哀想に思って中に入れてくれました。

その時、地面を震わせるような足音が近づいてきました。「フィー、ファイ、フォー、ファム!人間の匂いがする!」と巨人が叫びました。おばさんは慌ててジャックを大きなかまどの中に隠しました。

巨人は食事を終えると、テーブルの上に金貨の入った袋を置いて、満足げに眠り始めました。眠っている間に、ジャックはそっとかまどから出て、その袋を抱えて急いで木を降りました。お母さんは大喜びでしたが、お金もすぐに使い切ってしまいました。ジャックは二度目に登って、金の卵を産む鶏を持って帰り、しばらく豊かに暮らすことができました。

それでも、彼は三度目に「歌う金の竪琴」を取りに行きました。ジャックがそっと竪琴を抱えて逃げようとしたとたん、「ご主人様、助けて!」と竪琴が大きな声で叫び始めました。

巨人は飛び起きて、怒りながらジャックを追いかけてきました。ジャックは急いで豆の木を降り、地面に着くと「お母さん、斧をください!」と叫んで、思い切り木を切り倒しました。巨人は大きな音を立てて落ち、命を落としてしまいました。それからジャックとお母さんは、もう貧しくならず、いつまでも幸せに暮らしたそうです。

— 完 —