敬体・常体

日本語における丁寧な表現(敬体)と親しい間柄で使われる表現(常体)の使い分けについて。 (です・ます)

敬体と常体

日本語には、話し手と聞き手の人間関係や場面に応じて使い分ける「敬体(敬体形)」と「常体(简体形)」があります。敬体は目上の人や初対面の人、公の場で使われ、「です・ます」で終わるのが特徴です。一方、常体は親しい友人や家族、年下の人に対して、あるいは私的な日記などで使われます。

動詞の常体

動詞の常体は、グループおよび基本形、ない形、た形、なかった形によって異なります。

辞書形が「う段」で終わる動詞です。

敬体形常体形活用形
使いますつかいます
使うつかう
現在肯定
使いませんつかいません
使わないつかわない
現在否定
使いましたつかいました
使ったつかった
過去肯定
使いませんでしたつかいませんでした
使わなかったつかわなかった
過去否定

活用例

  • 明日、パソコンを使います。

    明日、パソコンを使う。

  • このペン、使いません。

    このペン、使わない。

  • 昨日、辞書を使いました。

    昨日、辞書を使った。

  • 全然使いませんでした。

    全然使わなかった。

形容詞

い形容詞の場合、敬体から「です」を取った形が常体になります。

敬体形常体形意味・形
熱いですあついです
熱いあつい
現在肯定
熱くないですあつくないです
熱くないあつくない
現在否定
熱かったですあつかったです
熱かったあつかった
過去肯定
熱くなかったですあつくなかったです
熱くなかったあつくなかった
過去否定

活用例

  • このお茶、熱いです。

    このお茶、熱い。

  • お風呂、熱くないです。

    お風呂、熱くない。

  • スープ、熱かったです。

    スープ、熱かった。

  • 全然熱くなかったです。

    全然熱くなかった。

名詞述語の常体

名詞述語もな形容詞と同様に、現在肯定で「だ」を使います。

敬体形常体形意味・形
学生ですがくせいです
学生だがくせいだ
現在肯定
学生ではないですがくせいではないです
学生ではないがくせいではない
現在否定
学生でしたがくせいでした
学生だったがくせいだった
過去肯定
学生ではなかったですがくせいではなかったです
学生ではなかったがくせいではなかった
過去否定

活用例

  • 田中さんは学生です。

    田中さんは学生だ。

  • 私は、学生ではないです。

    私は、学生ではない。

  • 去年まで学生でした。

    去年まで学生だった。

  • その時、学生ではなかったです。

    その時、学生ではなかった。

「ないです」と「ありません」

形容詞や名詞の否定の丁寧形では、「ないです」「ありません」のどちらも使われます。教科書などでは「ありません」が標準的でより硬い表現ですが、現代の日常会話では「ないです」の方が自然で柔らかい響きになるため、非常によく使われます。

  • 硬い表現: 便利ではありません
  • 現代的な丁寧な表現: 便利ではないです

例文

  • このスープは熱くありません。

  • この町はあまり便利ではありません。

  • 私は学生ではありません。

疑問文の形

日本語では、敬体と常体で疑問文の作り方が異なります:

敬体形:文末に疑問の助詞「か」を付けます。語尾を上げる必要はありません。

常体形:語尾を上げて発音します。疑問の助詞「か」は通常使いませんが、強調したい場合や特定の文脈では付けることもあります。

句読点:文末に「か」がある場合は「。」を使い、「?」は使いません。「か」自体が疑問を表すためです。「か」のない常体の疑問文には「?」を使います。

例文

  • 明日、来ますか。

  • 明日、来る?

  • これ、おいしいですか。

  • これ、おいしい?